あなたはダイエットや美容のために、食生活でどんな工夫をしていますか?
きっと多くの人が、糖質をとりすぎない、野菜から食べる、といったマイルールを持っているでしょう。
では、睡眠のためにはどうでしょうか?
睡眠と食事を直接結びつけて意識している人は少ないかもしれませんね。
今回は、健康的な眠りをサポートする正しい食生活について紹介します。
食事は就寝の3時間前までに
体型に気をつけている人は「太らないように夕食は就寝時間の3時間前までに済ませる」というマイルールを設けていることがよくあります。
これはダイエットだけでなく、睡眠の観点からも正しい行動です。
人間は深部体温が下がるとともに眠りに落ちていきます。
寝ている赤ちゃんを触るとぽかぽかですが、そうやって熱を発散して体温を下げているわけですね。
ところが、食後は消化活動で体温が高くなり、質の良い眠りに入りにくくなってしまいます。
残業を終えて帰宅後に遅い夕食をとるのが習慣になっている方は、一度習慣を見直してみるべきでしょう。
また、よく噛んで、食べ過ぎを防止することでも、体への負担は軽くなりますよ。
カフェインが睡眠に良くない2つの理由
すでによく知られている通り、コーヒーなどに含まれるカフェインは睡眠に悪影響を及ぼします。
カフェインが眠気を起こす睡眠物質「アデノシン」の情報伝達を阻害し、脳を覚醒させてしまうからです。
さらにカフェインには利尿作用もあり、寝ている間に尿意で目が覚めてしまうという影響もあるのです。
帰宅後、夕食後にくつろぎタイムに一杯のコーヒー…という習慣がある方は、カフェインレスコーヒーやハーブティーに変えてみてはいかがでしょうか?
睡眠に良い食生活とは?
では反対に、睡眠に良い食生活とはどんなものでしょうか?
睡眠に重要なのは、眠りを促進する物質「メラトニン」です。
メラトニンが合成されるためには、必須アミノ酸の一種「トリプトファン」を含む食べ物を摂取することが効果的です。
食べるタイミングは、寝る前ではなく朝食がおすすめ。
なぜなら摂取してから体内にメラトニンに変化するまでには時間がかかるからです。
トリプトファンを多く含む食品には、牛乳、ゴマ、クルミ、卵、バナナ、パイナップル、アボカドなど。
朝食は抜きがちという人も、これらの食品を使ったスムージーやシリアルの朝食にすれば取り入れやすいですね。
グリシンの効果で質のよい睡眠を促す
「グリシン」という名前を聞いたことがありますか?
グリシンは非必須アミノ酸で、良質な睡眠に影響があるとされています。
睡眠中の体温は起きているときより低いことは、先に述べました。
体温が少しずつ下がってくることで、眠気がしてきて、良質な睡眠につながるのですが、グリシンは体温の低下を促す効果があります。
そのため、眠る前に摂取することで心地よい眠りに入りやすくなるわけですね。
グリシンは、イカやカニ、ホタテやエビなどの魚介類に含まれていますから、そういった食材を眠る前に食べるといいのですが、実際眠る前にイカを食べるなんて現実的ではありません。
眠る前にグリシンを摂取したいときは、サプリメントなどを利用するといいでしょう。
健康と食事は切っても切れない関係にあります。
今回の記事で取り上げたもの以外にも、寝酒や脂っこい食事も快眠を妨げる習慣です。
睡眠に良くない食生活が当てはまる方は、ぜひ一度止めてみて、変化を体感してみてくださいね。