なんで眠れない?!さまざまなタイプの不眠①

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さまざまな種類のある不眠症ですが、自分の不眠のタイプを知ることで睡眠状態を改善することができます。
今回は、まず症状からみた「入眠障害」と「中途覚醒」、さらにメカニズムからみた「リズム異常」と「恒常性異常」についてご案内していきます。

よくある不眠の症状「入眠障害」と「中途覚醒」

代表的な不眠の症状は「入眠障害」「中途覚醒」「早朝覚醒」「熟眠障害」の4つになります。
ここでは、その中でも比較的症状が出る人が多いとされる「入眠障害」と「中途覚醒」についてみていきましょう。

  • 布団に入って眠ろうとしてもなかなか寝つけないタイプの不眠で、不眠症の中で最も自覚しやすく悩みを抱える人が多いとされている症状です。
    一般的には眠るまでに30分以上かかるとされています。
    原因は、精神的ストレスや疲労のほか、カフェインやアルコールの摂取などが考えられ、比較的年齢の若い人に多いと言われています。
    「眠れない」状況を本人が頻繁に苦痛と感じているかによって判断されます。

  • 一度眠りに就いても途中で何度も目が覚めてしまうタイプの不眠です。
    睡眠中に出る症状のため、発生頻度が高い割には自覚されにくいと言われています。
    一度目が覚めると次に眠りに就くまでに時間がかかり、それを本人が苦痛と感じることが頻繁である場合には、中途覚醒の不眠症が疑われます。
    中高年の人に多い不眠症状で「再入眠困難」とも呼ばれています。

睡眠のメカニズム異常

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人間は夜に眠気を感じて眠り、朝になると目が覚める体内時計を持っています。
このリズムが崩れると上手く眠ることができません。
さらに、日中活動して疲れた脳の回復のために眠ろうとする「睡眠恒常性維持機構」が適切に働かなくなることも不眠の原因だと考えられています。
睡眠は、この「リズム」と「恒常性」の2つのメカニズムによって調節されているのです。

  • 一般的な「朝起きて夜眠る」という朝方のスケジュールに合わせることが難しい状態です。
    夜勤や夜更かしなどによる夜型生活が原因となることもありますが、生まれ持った体質も関係していると考えられています。
    夜型の人は、体内時計のリズムにずれが生じているため、朝型の生活に合わせることが困難です。
    逆に朝型の人が短期間、夜型生活を送っても、またすぐに元の生活のリズムに戻すことができると言われています。

  • 人間には、外部環境の影響を受けずに体内の環境を一定に保つ「恒常性」の機能が備わっています。
    例えば極寒の地や酷暑の場所に行っても体温を一定に保つことができるのは、この機能が働くためです。
    恒常性は、睡眠にも重要な役割を果たしています。
    最適な睡眠時間を保ち、疲れたり睡眠不足になると眠気が強く出たり、逆に昼寝をすると夜眠れなかったりするのも恒常性によるものです。
    「睡眠恒常性維持機構」が上手く機能しなくなると不眠の原因になります。

色々な症状が起きる不眠ですが、睡眠のメカニズムについても知っておくことで原因を突き止められる可能性が高くなります。
自分にどんなメカニズムの異常が起きているかを知って、できるだけ早めに睡眠状態を改善していきましょう。

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