なんで眠れない?!さまざまなタイプの不眠②

cant_sleep_2_eye

前回もお伝えしたように、不眠症などの睡眠障害にはさまざまな種類があります。
今回は、その中でも「睡眠時無呼吸症候群」「レストレスレッグス症候群」「睡眠時随伴症」「概日リズム睡眠障害」「過眠症」の睡眠障害についてご案内していきます。

さまざまな睡眠障害

不眠症は、身体的な要因をはじめ、心理的、生理学的要因などなどさまざまな理由で発生します。
今回は、6種類の睡眠障害について順番にみていきましょう。

  • 睡眠中に呼吸が止まる疾患で、多くの場合、空気の通り道である気道が狭くなることで起こります。
    気道が塞がる原因には肥満による首回りの脂肪の増加や小顎症、扁桃腺肥大などの身体的な要因のほか、タバコや寝る前のお酒、暴飲暴食など生活習慣が関係していると考えられています。
    睡眠中に症状が現れるため、自分で気づくのが難しく他人に指摘されて初めて発見されるケースも少なくありません。
    頻繁に無呼吸状態に陥ると心臓に負担がかかるため、なるべく早く適切な治療を受ける必要があります。

  • 眠ろうとして横になった時や座っている時などに足に不快感が生じる疾患で、「むずむず脚症候群」「下肢静止不能症候群」とも呼ばれています。
    原因は明らかになっていませんが、神経伝達物質であるドーパミンの機能低下や鉄分不足、また遺伝的な要因が関係していると言われています。
    アルコールやカフェインの摂取で症状が悪化することもあるため、就寝前には控えるようにしましょう。

  • 睡眠中に発生する異常行動の総称で、ノンレム睡眠中に発生するものとレム睡眠中に起こるものに分けられます。
    ノンレム睡眠中の睡眠時随伴症は5歳から12歳の小児に多く、眠っている時に悲鳴や叫び声を上げる「睡眠時驚愕症」や脳は眠っているのに体だけ起きて寝ぼけ行動をしてしまう「睡眠時遊行症」、5歳を過ぎても週に2回以上おねしょをする「睡眠時遺尿症」があります。
    一方のレム睡眠中の睡眠時随伴症は、60歳以上の男性に多い疾患です。
    レム睡眠中でも体が動かせてしまうため、大声でわめいたり、寝室から抜け出そうとしたりという異常行動が見られます。

  • 体内時計に狂いが生じることにより睡眠に影響が出る障害です。
    思春期から青年期に発生しやすく眠る時刻が遅い時間帯にずれる「睡眠相後退症候群」をはじめ、高齢者に好発し眠る時刻が早い時間帯にずれる「睡眠相前進症候群」、眠る時刻と起きる時刻が毎日一定時間ずつ後退していき、昼夜逆転してしまう「非24時間睡眠覚醒症候群」などがあります。

  • 夜にしっかり眠っているのにも関わらず、日中強い眠気に襲われる疾患で、10~20代で好発します。
    代表的な症状は、強烈な眠気に襲われ、食事中や歩行中でも眠り込んでしまう「睡眠発作」です。
    他にも、笑ったり驚いたりと感情が興奮した時に全身の力が抜けてしまう「情動脱力発作」や入眠時に幻覚や幻聴を感じる「入眠時幻覚」、やはり入眠時に金縛りに遭う「睡眠麻痺」などがあります。
    過眠症の原因は、遺伝子によるものだという説もありますが、明確にはされていません。

memo

一口に睡眠障害といっても、本当に色々な種類があることをお分かりいただけたかと思います。
それぞれの障害の特徴から、自分にどの症状が当てはまっているかチェックしてみましょう。
あまり症状が長く続くようなら病院を受診するなどして、なるべく早く睡眠状態を改善してくださいね。

スポンサーリンク
336×280